手術機器にも大きな差が!
医者の知識や技量だけでなく、手術機器にも大きな差があります。
現在の最新のエキシマレーザーは、フライングスポットという1ミリ弱の小さな点のレーザー照射をコンピュータ制御で高速で行います。
このレーザーが角膜を削って望みの屈折を作ります。言わば、角膜にコンタクトのカーブを作るようなものです。このエキシマレーザーは非常に高価で7000万円ほどします。
しかし、1回の照射エネルギーを抑えているのでほかの水晶体や網膜には障害を起こしません。
他に2000万円ほどの安いエキシマレーザーもありますが、これは旧式のレーザータイプで、ブロードビームという大きなエネルギーを一気に角膜に照射します。
強いエネルギーが一気にかかるので、網膜剥離や白内障を起こす可能性もあります。
レーシック手術を受けるような強い近視の患者さんは、目が長くて網膜が伸ばされています。風船を膨らませた状態を考えてください。
風船をどんどんと膨らませると風船の壁は薄くなっていきますね。
同じように強度近視で目が長くなると、内張りの網膜は伸びた風船のように薄くなってきます。
つまり、ちょっとした衝撃でも網膜に穴が開くことがありえるのです。網膜に穴が開けば、そこから水が網膜の下に入り、網膜剥離になることがあります。レーシック後の網膜剥離は意外に多くあるのです。
多くの網膜剥離手術の経験がある医師は、近視矯正手術を希望してきた患者さんでも網膜をくまなく検査します。
網膜裂孔や網膜剥離があれば、まずはそれを治します。
網膜の薄い患者ならレーザーのエネルギーをコントロールしてフライングスポットで網膜に障害が起きないようにします。
まともな医師なら、安物のレーザーはちょっと怖くて使えないのです。
目はたった2つしかない貴重な臓器です。
替えはきかないのです。
レーシックをどうしてもしたい人は、病院選びを慎重にした方がよさそうですね。
重視すべきは、医者の経験と施設の設備!
そしてもっとも重視すべきは、医者がレーシックのよい点ばかりでなく、危険な点も前もって正直に話してくれるかどうかです。
信頼できない人に、あなたの大切な目を委ねるべきではない!